こんにちは!
今回は「ソフトウェア」と「ハードウェア」について解説していこうと思います。
ソフトウェア、ハードウェアとは?
コンピュータはソフトウェアとハードウェアで構成されています。
それぞれ解説していきます。
ソフトウェアとは
ソフトウェアとは、簡単に言うとコンピュータに処理を実行させるプログラムのことです。
ソフトウェアには「OS」と「アプリケーションソフトウェア」の2つがあります。
ここでは特に重要なOSについて解説していこうと思います。
OSとは
OSとは、Operating Systemの略で、コンピュータを操作するための基本的なソフトウェアのことです。
基本ソフトウェアとも呼ばれます。
OSの機能
OSには様々な機能があります。
ここではその中でも特に重要な機能を紹介します。
まず、記憶管理の機能として、仮想記憶管理があります。
仮想記憶管理とは、補助記憶装置の一部を使って見かけ上の主記憶装置の容量を大きくする管理方式のことです。
仮想記憶管理はセグメンテーション方式とページング方式の2つに分類されまさす。
この内ページング方式がとても重要なので解説します。
ページング方式とは、仮想記憶と実記憶をページと呼ばれる一定の大きさの領域に分割して管理する方式のことです。
仮想記憶と実記憶の各ページにアドレスが割り振られており、仮想記憶のアドレスのことを仮想アドレス、実記憶のアドレスのことを物理アドレスといいます。
この2つのアドレスはページテーブルと呼ばれる表で対応付けられます。
ページテーブルは仮想アドレスと物理アドレスを示す2つの列で構成されます。
仮想アドレスを示す列には仮想記憶の仮想アドレスと同じ番号、物理アドレスを示す列には実記憶の物理アドレスと同じ番号が割り当てられます。
次に、ジョブ、タスク管理です。
ジョブ管理、タスク管理はそれぞれジョブ、タスクの実行順序を管理する機能のことです。
ジョブは人間がコンピュータに出す命令で、タスクはOSがCPUに出す命令です。
人間が出した命令をOSが細分化してCPUに実行させます。
ファイルシステムとは
ファイルシステムとは、OSに搭載されている機能の一つで、データをファイルにまとめることでデータを管理しやすくする機能のことです。
パス指定
「パス」とは、ファイルやディレクトリ(フォルダ)の位置を示す文字列のことです。
パスを指定する時はルートディレクトリと呼ばれる最上位のディレクトリから順に指定していき、目当てのファイルを指定します。
例えば目当てのファイルが「コーラ.jpg」だった場合、
「/飲み物/ジュース/コーラ.jpg」のように、スラッシュでディレクトリやファイルを区切って指定します。
最初の「/」の左側にはルートディレクトリが省略されていると考えます。
このようにルートディレクトリから指定するパスのことを絶対パスといいます。
また、現時点で作業しているディレクトリのことをカレントディレクトリと言い、カレントディレクトリからパスを指定することもできます。
例えば現在作業を行っているディレクトリが「飲み物」だった場合、以下のように目当てのファイルを指定します。
「./ジュース/コーラ.jpg」
「.」がカレントディレクトリを表します。
このようにカレントディレクトリから指定するパスのことを相対パスといいます。
また、カレントディレクトリよりも上の階層のディレクトリを指定することもできます。
例えば「飲み物」から「ラーメン.jpg」を指定したい場合以下のように指定します。
「../食べ物/ラーメン.jpg」
「..」が1階層上のディレクトリを表しています。
ハードウェアとは
ハードウェアとは、パソコン本体や機械そのものなど、物理的な構成要素のことです。
ハードウェアでは「半導体メモリ」が非常に重要です。
半導体メモリは「RAM」と「ROM」の2つに分けられます。
RAMとは、Random Access Memoryの略で、揮発性メモリのことです。
RAMはさらにリフレッシュが必要なDRAM(Dynamic RAM)とリフレッシュが不要なSRAM(Synchronous DRAM)の2つに分類されます。
リフレッシュとは、データの消失を防ぐために1秒間に何度も電荷を加えることです。
DRAMは主記憶装置に使われることが多く、メモリセルがコンデンサ(電気を蓄えたり放出したりすることができる電子部品のこと)で作られています。
SRAMはキャッシュメモリに使われることが多く、メモリセルがフリップフロップ回路(1ビットの情報を記憶することができる論理回路のこと)で作られています。
ROMとは、Read Only Memoryの略で、不揮発性メモリのことです。
ROMでは、フラッシュメモリが重要です。
フラッシュメモリとは、データの書き込み、読み込みができるROMのことです。
基本情報技術者試験過去問
問1
仮想記憶方式の一つに,仮想アドレス空間を固定長の領域に分割して管理するものがある。この固定長の領域を示す用語はどれか。
基本情報技術者試験ドットコムより
ア.セクタ
イ.セグメント
ウ.フレーム
エ.ページ
平成16年春期 午前
問2
仮想記憶を用いたコンピュータでのアプリケーション利用に関する記述のうち,適切なものはどれか。
基本情報技術者試験ドットコムより
ア.アプリケーションには,仮想記憶を利用するためのモジュールを組み込んでおく必要がある。
イ.仮想記憶は,磁気ディスクにインストールされたアプリケーションだけが利用できる。
ウ.仮想記憶を使用していても主記憶が少ないと,アプリケーション利用時にページフォールトが多発してシステムのスループットは低下する。
エ.仮想記憶を利用するためには,個々のアプリケーションで仮想記憶を使用するという設定が必要である。
平成22年春期 午前
問3
メモリセルにフリップフロップ回路を利用したものはどれか。
基本情報技術者試験ドットコムより
ア.DRAM
イ.EEPROM
ウ.SDRAM
エ.SRAM
平成31年春期 午前
問1.解答
ページング方式とは、仮想記憶と実記憶をページと呼ばれる一定の大きさの領域に分割して管理する方式のことで、このページ単位で主記憶と補助記憶装置のアドレス変換を行います。
補助記憶装置から主記憶にページを読み込むことをページイン、主記憶から補助記憶装置にページを書き出すことをページアウトといいます。
ア…セクタは、磁気ディスク装置においてデータを記録するための最小単位なので誤りです。
イ…セグメント方式では、実記憶空間や仮想記憶空間を論理的に意味のあるように分割するため単位は可変長となります。よって誤りです。
ウ…フレームは、HDLC、イーサネットなどのデータリンク層における基本的な伝送単位なので誤りです。
エ…正しい。
問2.解答
ア…仮想記憶管理はOSの提供する機能で、アプリケーションで実装する必要はないので誤りです。
イ…CDやDVDやフラッシュメモリ上のプログラムでも利用できるので誤りです。
ウ…正しい。
主記憶が少ない状態でたくさんのプログラムを実行すると、ページング処理が多発しシステムのオーバーヘッドが増加し、アプリケーションのCPU使用率が極端に下がるスラッシングと呼ばれる現象が発生します。
また、スループットとはコンピューターの単位時間あたりの処理量のことです。
エ…仮想記憶管理はOSの提供する機能で、アプリケーション側での設定はないので誤りです。
問3.解答
フリップフロップ回路は、キャッシュメモリを構成するSRAMの記憶セルに使用されており、2つの安定状態をもつことで1ビットの状態を表現することが可能な順序回路です。
DRAMと比較してリフレッシュ動作が不要、消費電力が少ないなどの理由で読み書きを高速化しやすいです。
ア…
DRAMはDynamic Random Access Memoryの略で、コンデンサに電荷を蓄えることにより情報を記憶するメモリです。
コンピュータの主記憶装置に使われています。
イ…
EEPROMはElectrically Erasable Programmable ROMの略で、利用者が記憶内容を電気的に書き込み・消去できる不揮発性メモリです。
フラッシュメモリはEEPROMの一種です。
ウ…
SDRAMはSynchronous DRAMの略で、システムバスに同期して動作しデータ転送の待ち時間を少なくすることで高速に動作するDRAMです。
エ…
正しい。SRAMは、メモリセルにフリップフロップ回路を利用しています。
まとめ
今回はソフトウェアとハードウェアについて解説しました!
最後までご精読いただきありがとうございました。
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